ウォーターサーバー事業の原価率は、一律の相場数字を断定できるものではありません。本記事では、水代、配送費、保守費、顧客獲得費のどこまでを含めて試算すべきかを整理しています。
ウォーターサーバー事業の原価率は、水の仕入れ費用だけでは正確に判断できません。事業のコスト構成を考える際は、まずどこまでを原価として扱うかを決める必要があります。
水代という「狭義の原価」だけを見るのか、サービスを提供するための配送・設置・保守まで含めた「提供原価」として扱うのか、あるいは新規獲得のための「顧客獲得費」まで加味するのか。この定義を揃えないまま他社の数字と比較しても、正しい評価はできません。
実際の事業運営にかかる費用を正しく把握するには、水代に加えて以下の費目を分けて試算することが大切です。各種費用は契約件数の増加に応じて増えやすい傾向にあります。
ウォーターサーバー事業のコスト構成は、水そのもの以上に、配送や保守にかかる費用の影響を強く受ける仕組みです。業界団体による報告でも、運送費や燃料費、人件費の高騰が事業運営における負担要因と指摘※されています。
自社で構築する配送体制にかかる負担を軽く見積もることは避け、各種変動費の上昇リスクを原価の見立てに正しく反映させましょう。
事業に参入する際の契約形態によって、自社で負担する業務の範囲が異なり、結果として原価率の内訳も変化します。
例えばウォーターサーバーブランドのアクアクララでは、フランチャイズ契約の場合、水の製造から顧客の開拓、配送、集金、メンテナンスまで幅広い業務を本部が対応。代理店契約の場合は、水の製造以外の業務を本部が担当する仕組みになっています。
売上規模が同じであっても、契約形態が違えば各費用の内訳は大きく異なるもの。自社が担当する業務範囲を正確に把握した上で、個別に試算を行いましょう。
ウォーターサーバー事業は、基本的に月額課金によるストック型のビジネスモデルです。そのため、コスト構成を示す「原価率」だけで収益性を判断するのではなく、事業全体の「採算」を別軸で確認することが大切になります。
単月の原価率だけでなく、1件あたりの顧客獲得単価(CAC)や平均継続期間、将来的な解約率までを含めて試算しましょう。事前の契約説明や料金表示が不十分であれば、早期解約につながり、想定した顧客生涯価値(LTV)は積み上がりません。
事業性を評価する際は、原価率という一点の指標にとらわれず、顧客が継続利用するプロセス全体の採算性を総合的に判断するようにしてください。
ウォーターサーバー事業を始めるには、メーカーや代理店募集サイトから問い合わせて契約を結ぶのが一般的です。しかし、販売パートナーの事業内容はさまざまなため「思っていた収益モデルや業務範囲と違う」といったミスマッチが起こりかねません。
自社が既に持っている配送網や顧客基盤、媒体などのアセットを活かせるパートナーを選ぶことが大切です。
| 業務範囲 | 営業・配達・集金・メンテナンスまでを一気通貫で担う |
|---|---|
| 収益 | 獲得報酬、毎月の水代 |
| 業務範囲 | 営業活動、顧客対応 |
|---|---|
| 収益 | 新規契約手数料 |
| 業務範囲 | 紹介のみ |
|---|---|
| 収益 | 紹介料 |
※参照元:マイボイスコム調べ(2022年7月「ウォーターサーバーの利用に関する調査」にて利用経験者の満足度No.1)(https://myel.myvoice.jp/products/detail/28808)
調査期間:2022年07月01日 ~07月05日
調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター
調査方法:インターネット調査
調査会社:マイボイスコム株式会社