本記事では、運送業ならではの資源(車両や倉庫、配送網など)を活かせる多角化の選択肢を解説します。既存のドライバーを守りながら、新たな収益の柱を探している経営者やご担当者様は、参考にしてみてください。
働き方改革関連法により、トラックドライバーの時間外労働上限は年間960時間に規制※1されました。高齢化の影響も相まって業界全体が深刻な人手不足※2に陥っており、運送業一本で売上を立てるのが難しい状況になっています。
燃料費や車両維持費の高騰、荷主からの運賃値下げ圧力など、利益を圧迫する要因は年々増えているため、多角化による主軸事業依存状態からの脱却が急務とされているのです。
運送会社が保有する既存のインフラや人材が、新規事業を効率的に立ち上げるうえで強力な武器となる理由を解説します。
新規事業を立ち上げる際の大きな壁となるのが、車両の手配や保管倉庫の確保といった初期投資です。運送業であれば、既に稼働しているトラックや自社倉庫を活用できるため、新しい事業を始める際の追加投資を抑えられるでしょう。
プロのドライバーが在籍しており、重い荷物を安全かつ迅速に運ぶノウハウを活かせることは、多角化における強い武器となります。配送業務を外部委託する必要がなく、自社リソースのみで完結できるため、サービス品質の維持やコスト削減につながりやすいのが特徴です。
日々決まったエリアを巡回する配送ルートや、長年取引している荷主などのネットワークを持っている点も見逃せません。既存のつながりを活かすことで、新規開拓の営業コストを削減できます。
多角化を成功へ導くには、以下の3点を押さえた事業を選ぶことが大切です。
上記のポイントを満たし、運送業の強みと好相性なのがウォーターサーバー事業(自社配送のフランチャイズモデル)です。詳しい理由を見ていきましょう。
運送業の利益を圧迫する課題として、積載率の低下や帰り便での空荷の発生が挙げられます。既存の配送ルートにウォーターサーバーの水ボトル配送を混載すれば、空きスペースを有効活用することが可能。新規参入に伴うガソリン代や人件費などの物流コストを最小限に抑えて、利益率向上を目指せる仕組みを構築できます。
荷主の都合や景気に左右されやすい単発のスポット便とは異なり、ウォーターサーバーは顧客が水を飲み続ける限り毎月収益が発生するビジネスモデルです。毎月の売上予測を立てやすくなるほか、燃料費高騰や運賃値下げといった業界特有の波を吸収する役割も果たしてくれます。
水ボトルの配送は、定期的に同じ届け先へ伺うルート配送になりやすいのが特徴です。とくに法人オフィスや施設など、受け取り担当者がいる環境では、納品時間の目安を合わせやすく、再配達の発生を抑えやすい傾向があります。
届け先の運用によっては、受付や倉庫など所定の置き場に置くだけで完了できるケースもあり、長距離運行や深夜帯の配送を増やさずに回せるのが利点です。結果として、ドライバーの労働時間を調整しやすくなり、身体的・精神的負担の軽減や定着率向上につながります。
荷物を届けている既存の取引先に対して、ウォーターサーバーの手配・配送まで対応できる旨を自然に伝えやすいためです。運送業者として既に築き上げている信頼関係を活用すれば、ゼロからの飛び込み営業を行う必要がありません。
社内利用のウォーターサーバーは、福利厚生の一環として検討されやすい商材です。経費として計上できるケースが多く、拠点やフロア単位で大口契約を取れる可能性もあります。
ウォーターサーバー事業を始めるには、メーカーと直接契約するか、代理店・フランチャイズ募集サイト経由で申し込むのが一般的です。販売パートナーによって業務やサポートの範囲、収益モデルなどは異なるため、自社のインフラや法人リストを活かせるかどうかという視点で選びましょう。
当メディアでは、企業の経営資源や特性ごとに適した販売パートナーを紹介しています。定期ルート配送を行っている運送会社向けのパートナーも掲載していますので、比較や検討の材料にお役立てください。
単に荷物を運ぶだけでなく、自社倉庫での保管から梱包、発送までを一括して請け負う事業です。既存の倉庫スペースとトラックを連動させ、荷主の手間を省くことで、新しい付加価値と利益を生み出せます。
トラックというハード面と、重い荷物を傷つけずに運搬するノウハウをそのまま活かせる事業領域です。ただ運ぶだけでなく、現地での組み立てや設置まで対応することで、客単価向上を目指せるでしょう。
専用の許可は必要になりますが、企業へ資材を納品した帰り道に廃棄物を回収するなど、空荷のトラックを有効活用できます。企業間物流との強力なシナジーを生み出しやすく、効率的なルート運用による収益化が見込める分野です。
運送業の多角化には様々な選択肢がありますが、成功の鍵は、既に保有している自社の資源を活かすことです。トラックや倉庫、プロのドライバーといったインフラを上手に活用し、労働環境の改善と安定収益の両立を目指しましょう。
既存の配送ルートや車両を活かせるウォーターサーバー事業に関心がある方は、以下の記事から事業の始め方をご確認ください。
ウォーターサーバー事業を始めるには、メーカーや代理店募集サイトから問い合わせて契約を結ぶのが一般的です。しかし、販売パートナーの事業内容はさまざまなため「思っていた収益モデルや業務範囲と違う」といったミスマッチが起こりかねません。
自社が既に持っている配送網や顧客基盤、媒体などのアセットを活かせるパートナーを選ぶことが大切です。
| 業務範囲 | 営業・配達・集金・メンテナンスまでを一気通貫で担う |
|---|---|
| 収益 | 獲得報酬、毎月の水代 |
| 業務範囲 | 営業活動、顧客対応 |
|---|---|
| 収益 | 新規契約手数料 |
| 業務範囲 | 紹介のみ |
|---|---|
| 収益 | 紹介料 |
※参照元:マイボイスコム調べ(2022年7月「ウォーターサーバーの利用に関する調査」にて利用経験者の満足度No.1)(https://myel.myvoice.jp/products/detail/28808)
調査期間:2022年07月01日 ~07月05日
調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター
調査方法:インターネット調査
調査会社:マイボイスコム株式会社