電力業界では「電気を売るだけ」のビジネスモデルから脱却する新たな収益源の確保が急務となっています。
本記事では、電力会社が既に持つ強みを活かしやすい多角化ビジネスについて解説しているので、参考にしてみてください。
電力小売の全面自由化以降、家庭も電力会社を選べるようになり、価格やサービスを軸にした乗り換えが起こりやすい環境になりました。
スマートメーターの導入・高度化が進み、検針を通じて定期的に生まれていた「訪問の接点」も減っています。状況を改善するには、多角化によって既存事業への依存を減らしつつ、既存顧客との接点を維持・再構築する必要があるのです。
電力会社が既に保有している経営資源は、新規事業を展開するうえで強力な武器となります。具体的にどのような強みがあるのか見ていきましょう。
生活インフラを支えてきた実績があるため、地域住民からの信頼を得やすく、顧客接点(DM・Web明細・会員サイトなど)も保有しています。
そのため、新規開拓に多額のコストをかけなくても、既存顧客へ案内しながらスピーディーに展開しやすい点が特徴です。
口座振替やクレジットカードなどの支払い手段が既に運用されており、毎月の回収業務を安定して回せる基盤をもっていることが大きな強みです。
新サービスでも、顧客に追加の支払い手続きを求めずに提供できるため、導入時の負担を抑えやすくなります。
電力の契約内容や使用量の変化から、生活の変化が起きそうなタイミングを推測し、適切な時期に案内できる可能性があります。
ただし、データの取り扱いは社内ルールや法令、本人同意の考え方に沿って進める必要があるため、提案施策を組む際は運用設計をセットで検討することが重要です。
多角化を成功に導くためには、以下の3点を押さえた事業を選ぶことが大切です。
上記のポイントを満たし、ハウスクリーニング事業の強みと好相性なのがウォーターサーバー事業(自社配送のフランチャイズモデル)です。詳しい理由を見ていきましょう。
ウォーターサーバーは日常的に利用されやすい商材のため、会員サイトやDM、コールセンターなど既存チャネルを使って案内しやすい傾向があります。
「まとめて管理したい」というニーズとも相性がよく、クロスセル(既存顧客への追加提案)を設計しやすい点が強みです。
たとえば「電気+ウォーターサーバー」で特典を付けると、電気単体よりも乗り換えの判断が起きにくくなる可能性があります。
特にウォーターサーバーは家庭内の継続利用を前提とする製品です。利用期間が長くなるほど「まとめて使うメリット」を感じてもらいやすくなるため、解約抑止に寄与するでしょう。
ウォーターサーバーは継続利用が前提になりやすく、単発商材に比べて毎月の売上が読みやすいビジネスモデルです。
燃料費など外部要因の影響を受けやすい電力小売と組み合わせることで、収益の波をならす選択肢になり得ます。
既にある請求・決済の仕組みを活用すれば、料金回収の運用を新規で作り込まずに済む可能性があります。
立ち上げ時に必要な追加投資や運用負担を抑えながら、サービス展開に集中できるでしょう。
ウォーターサーバー事業を始める際は、メーカーや代理店・フランチャイズ募集サイトから問い合わせて契約を結ぶのが一般的。収益モデルや業務範囲は企業ごとに異なるため、事前に下記の条件を洗い出しておくことが大切です。
整理した条件をクリアした中から、自社の顧客基盤や請求基盤を活かせるパートナーを選びましょう。当メディアでは、企業の経営資源や特性ごとに、ウォーターサーバー事業でおすすめの販売パートナーを紹介しています。自社の希望に合う販売パートナーを探す際の参考にしてください。
ウォーターサーバー以外にも、電力会社の強みを活かしやすいビジネスは存在します。会社の状況にあった判断ができるように、他の選択肢も把握しておきましょう。
電気と同様に生活に欠かせないインフラであり、セット施策を組みやすい領域です。料金やサポート窓口をまとめた提案がしやすく、継続利用につながりやすい傾向があります。
水漏れや鍵の紛失などに対応する月額型サービスです。安心感を重視する層に訴求しやすく、既存の顧客接点を活用して案内しやすい傾向があります。
蓄電池、太陽光、エコキュートなどの省エネ機器やリフォーム提案は、電力データに基づく省エネ提案と相性が良い領域です。導入後のサポート体制まで含めて設計すると、信頼につながりやすくなります。
電力会社の多角化には複数の選択肢がありますが、重要なのは「顧客基盤」「請求・決済の仕組み」「インフラ企業としての信頼」といった自社の強みを活かせるかどうかです。
単に新規事業を増やすのではなく、本業の解約を起こしにくくする設計(セット化や継続利用の動線)まで含めて検討することが成功のポイントになります。
ウォーターサーバー事業による多角化が気になる方は、以下の記事から始め方を確認してください。
ウォーターサーバー事業を始めるには、メーカーや代理店募集サイトから問い合わせて契約を結ぶのが一般的です。しかし、販売パートナーの事業内容はさまざまなため「思っていた収益モデルや業務範囲と違う」といったミスマッチが起こりかねません。
自社が既に持っている配送網や顧客基盤、媒体などのアセットを活かせるパートナーを選ぶことが大切です。
| 業務範囲 | 営業・配達・集金・メンテナンスまでを一気通貫で担う |
|---|---|
| 収益 | 獲得報酬、毎月の水代 |
| 業務範囲 | 営業活動、顧客対応 |
|---|---|
| 収益 | 新規契約手数料 |
| 業務範囲 | 紹介のみ |
|---|---|
| 収益 | 紹介料 |
※参照元:マイボイスコム調べ(2022年7月「ウォーターサーバーの利用に関する調査」にて利用経験者の満足度No.1)(https://myel.myvoice.jp/products/detail/28808)
調査期間:2022年07月01日 ~07月05日
調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター
調査方法:インターネット調査
調査会社:マイボイスコム株式会社